山門前の親鸞聖人像
うちのお寺は山門が開いていれば、ご本堂にもいつでもお参りしていただけるようにしています。
観光スポットではないですし、ひらかれた「信仰の場」「心のよりどころ」でありたいと考えていますから、お参りする厳しい規則や条件などは考えておりません。
ちなみに我々の宗派のご本山「西本願寺」も拝観料は要りませんし、お説法も予約や料金など必要なく自由なご聴聞が可能です。
さらには、参拝者専用の広大な無料駐車場まで、あの京都の町中に用意して下さっています。
という訳で如来寺にも、朝昼晩となく檀家さまやご近所さま達がゆったりとご自身のペースでお参りに来て下さいます。
ですが、ご近所さまの中には「勝手に中に入るのはためらってしまう」という事で、山門前の親鸞聖人像にだけ手を合わされてお帰りになる方がいらっしゃいます。
ずいぶん前の話ですが、園児さんが「あの門番だれ?」と尋ねて来たので、「門番ちごて親鸞さんやで。仏さまのことを僕らに伝えてくれた人やねん」と答えたことがありました。
別に門番は恐い人ではありませんが、何となく近寄りがたい厳めしい雰囲気を持っています。
けれども、写真の聖人像は園児さんたちが作ってくれた「花飾り」で、とても優しいご様子です。
親鸞聖人は山門前で悪い人を見張っているのではなく、「そこから一歩、足を踏み入れて、阿弥陀様の前までおいで」とおっしゃっておられるのではないでしょうか?